CPAP療法続けていれば、睡眠時無呼吸症候群(SAS)は完治すると思っていませんか?
もし本当にそう思っている方はご注意ください。
CPAPを使えば睡眠時無呼吸症候群SASは「治ります」しかし「完治」はしません!
CPAP療法で睡眠時無呼吸症候群は「治る」
「CPAP療法を実践すれば、ほとんどの場合、睡眠時無呼吸症候群は治る」
これは本当です。でも大事な部分が省略されています。正しくはこうです。
「CPAP療法を実践すれば、ほとんどの場合、(CPAP療法を実践している間のみ)睡眠時無呼吸症候群は治る」
この省略部分が、多くの人々を勘違いさせてしまっていると思います。
「治る」と「完治する」は違う
「治る」と「完治する」は似ていますが、実は違います。
治る
病気や怪我がよくなって,元の健康な状態に戻ること。
完治する
病気や怪我がよくなって、元の健康な状態に完全に治ること。
違いは、「完全に」があるかないかだけ。
「CPAP療法を実践すれば、ほとんどの場合、睡眠時無呼吸症候群は治る」という場合。
ここでいう「治る」は、CPAPを使用する限りにおいて治るという意味です。「完治する」とは、何の機器も使用せず自然の状態で治るということです。
この「似ているけれど実は違う」という部分が、「CPAP療法を続ければ睡眠時無呼吸症候群は完全に治る」と勘違いしてしまう原因です。
私も当初はCPAP療法というものは、続けていれば自然と睡眠時無呼吸症候群は「完治する」と思っていました。
似ているけれど、「完全に」治るかどうかは、とても重要な部分です。
「治る」と「完治する」の違いの例
少し話がズレるかもしれませんが、「治る」と「完治する」の違いについて例を挙げてみます。
例えば糖尿病の場合、インスリンを打てば血糖値が下がって治ります。でもこれは一時的なものでまた血糖値が上がります。これは、インスリンを打てば治るけども、完治ではない状態です。
例えば近眼の場合、メガネをかければ遠くが見えるようになり近眼が治ります。しかし、メガネを外せばまた近眼です。これはメガネをつけている間のみ、近眼が治るということです。
CPAP療法でもこれと同じようなことが起こります。
CPAP療法では、機器を使ってさえいれば睡眠時無呼吸症候群の症状は治まります。しかし機器を使わなくなってしまえば、また睡眠時無呼吸症候群に逆戻りです。
「治る」と「完治する」を同じように使うから誤解する
人はなるべく簡単な言葉を使って話します。省略できそうなところは食略して話します。
例えばTVで芸人が「CPAPを使ったら、睡眠時無呼吸症候群が治りましたよ」と言ったとします。
これは全然嘘ではなく、本当のことです。
CPAPの機器により、夜寝ている間にしっかりと酸素が体内に送られて昼間の眠気などの症状が改善したのだと思います。
でもここで使われている「治る」の意味は、「完治」ではありません。
しかし「治る」という言葉の方が簡単なので、「治る」という言葉を使います。わざわざ「完治する」なんて言葉を使いません。
このように「治る」も「完治する」もごちゃまぜになって使われます。
このような理由で、TVや雑誌など影響力のあるメディアで語られると「CPAPを使えば治るんだ」と思ってしまうのです。そしてさらに「治る」→「完治する」と思い込んでしまうのです。
まとめ
CPAP療法は、原因に限らず高確率で睡眠時無呼吸症候群が治る治療法です。しかし完治はしません。
『CPAP療法で睡眠時無呼吸症候群は、完治するの?それともしないの?』を参照。
そのことを知った上で、自分にあった睡眠時無呼吸症候群の治療法を選択していってほしいと思います。

