
睡眠時無呼吸症候群やいびきがうるさい人は、横向きに寝るといい。
ネット上や書籍などでも、時々そのように書かれているのを見かけることがあります。
横寝がいびきや睡眠時無呼吸に本当に有効なのか、少し考えてみました。
横寝と睡眠時無呼吸症候群やいびきの原因の関係
横寝がいびきや無呼吸症候群に有効だと言われるのは、気道を塞ぎにくいからです。
『睡眠時無呼吸症候群の原因と治療』でより詳しく説明しているのですが、基本的に無呼吸やいびきが起こるのは、空気の通り道である気道が塞がれるからです。
ちょうど笛のようなもので、完全に塞がらなければ大きないびきになりますし、ときどき完全にふさがるようだと無呼吸になります。
気道を塞ぐ原因は人によって様々あるのですが、その原因の一つに舌根沈下(ぜっこんちんか)があります。
舌根沈下(ぜっこんちんか)
舌の筋肉の弛緩により、舌がそれ自体の重みで喉の奥に落ち込んでしまう現象のこと。
舌根沈下が起こることにより気道が閉塞されて、大きないびきや睡眠時無呼吸症候群になります。
では、横向きに睡眠することは何がいいのでしょうか?
私は右向きで寝ることが多いです。普段はあまり意識しないことが多いのですが、多くの人はいつも同じ向きで寝始めます。仰向けの人、右向きの人、左向きの人と様々です。これはほとんど無意識で、今日は仰向けで寝ようとか、左向きで寝ようとか考えて寝る人はほぼいないでしょう。
でも実はこの寝る向きというのは、睡眠時無呼吸症候群といびきに影響があるのです。原因と治療でより詳しく説明しているのですが、睡眠時無呼吸症候群といびきの原因の一つに「舌根沈下」があります。
横寝はいびきや無呼吸症候群に有効
舌根沈下は、舌が喉の奥に落ち込んでしまうことだと説明しました。
ここで横向きの睡眠と、仰向けの睡眠を考えてみてください。
仰向けに寝ると、重力の関係で舌根沈下で落ち込んだ舌が気道に落ちやすくなります。横向きに寝ると、舌根沈下が起こっても舌は横におちこむので気道を塞ぎにくくなります。
このことから横向きに睡眠をとることは、いびきや無呼吸の原因が舌根沈下の人には有効だと言えます。
これは『椅子に座って寝ると、いびきや睡眠時無呼吸がおさまる理由』と同じ原理です。
でもよく考えてみると、ずっと横向きで寝ることなんてできるでしょうか?
ずっと横寝をするための枕
私たちは睡眠中に、意識的に何かをすることはできません。
つまりいくら横寝がいびきや睡眠時無呼吸に有効だからといっても、寝方をコントロールできるのは睡眠に入る前の段階までです。
睡眠に入ってしまうと、自分の意識でコントロールすることは不可能です。
そこで登場するのが、横寝枕です。
このようにちょっと特殊な形をしています。
『横寝枕のグッズ体験談』でも少し書いてあるのですが、この枕は画像のように枕の長い部分に抱きつくようにして使うよりも、長い部分に背中を当てて寝返りしないつっかえとして使用した方が効果的です。
ただずっと同じ向きで寝ることになるので、せめて日によって向きを変えるなどした方が良いです。
そして値段は高いですが、もっとオシャレで快適そうな横寝枕も販売されていました。

『YOKONE』という商品で、高さ調節もできて、頭・首・肩・腕の4点を支える特許の技術も使われているようです。
動画でも説明もありましたので、興味のある方は一度見てみてもおもしろいと思います。
横寝の注意点
横向きに眠ることは、舌根沈下の人には効果がありますが、全てにおいていいという訳ではありません。
身体のバランスが崩れる
人は睡眠中ずっと同じ体勢で寝ているわけではなく、寝返りをうっています。
これはずっと同じ向きで寝ていると、同じ部分に体重がかかり続けて身体のバランスが崩れるからです。
日によって左右の向きを変えることで、多少軽減することはできますが、完全に解消できる訳ではないので頭に入れておきましょう。
根本的な解決ではない
横向きに寝ると舌根沈下で落ち込んだ舌が気道を塞がないので、いびきや無呼吸症候群に効果があると説明しました。
つまり横向きに睡眠をとることでは、舌根沈下の改善にはなっていないということです。
舌根沈下を根本から治すには、「あいうべ体操」などで舌や口周りの筋肉を鍛えることが有効だと言われています。
しかしそれは、一朝一夕で改善されるものではありません。それと比べると横寝をすることは、比較的短時間で簡単に効果が期待出来る方法です。
横寝をしながら、同時にあいうべ体操などで根本治療を目指すというのが、合理的な方法なのかもしれません。
まとめ
舌根沈下(ぜっこんちんか)が原因で、大きないびきや睡眠時無呼吸症候群になっている人の場合、論理的に考えても横寝は有効的だと言えます。
横寝は簡単に導入できて短時間で効果も期待できる方法ですが、舌根沈下の根本的な改善にはなりえません。
やはり楽で簡単な方法ですべてがうまくいくということは、そうそうないのだと思います。
睡眠時無呼吸症候群やいびきを完璧に改善するには、「あいうべ」体操や、日々の散歩などでの肥満解消など、地道にコツコツやっていくことが一番の近道なようです。



